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【スポーツクライミング】コースは誰が決める?どうやって作る?

パリオリンピックでのスポーツクライミングにおいて、日本代表の安楽宙斗選手をはじめとする選手たちの活躍が注目を集めています。

そこで、選手たちが挑むクライミングコースは誰が決めて、どのようにして作られるのでしょうか?

実は、競技ごとに異なるコースが用意され、それには特別なプロセスやルールが存在します。

この記事では、スポーツクライミングのコースは誰が決めて、どうやってコースを作るのか、また大会ごとにコースが違う理由など、について詳しく解説していきます。

【スポーツクライミング】コースは誰が決める?

スポーツクライミングのコース設定を担当するのは、特別な訓練と経験を持つ「ルートセッター」です。

ルートセッターは、競技の魅力を最大限に引き出すために、コースの難易度や特性を決定し、それを実際のホールド配置として具現化します。

彼らの役割は、単なるコース作りに留まらず、選手たちに新たな挑戦と興奮を提供するクリエイターとしての責務を担っています。

国際的な大会では、複数のルートセッターが協力してコースを設計します。

これは、公平性とバランスを保つためです。例えば、特定のルートセッターが得意とするスタイルに偏らないように、異なるバックグラウンドを持つセッターたちが集まり、各々の視点やアイデアを取り入れてコースが設計されます。

これは、選手たちが様々な技術や戦略を駆使しなければならないコースを提供するために必要なプロセスです。

ルートセッターの選定も非常に厳格です。彼らは国際スポーツクライミング連盟(IFSC)や各国のスポーツクライミング協会から認定を受けており、長年の経験と実績を持つプロフェッショナルです。

さらに、大会の規模やレベルに応じて、ルートセッターがコースの調整や修正を行うこともあります。

特にオリンピックのような大規模な国際大会では、競技の公平性を保つため、ルートセッターが事前に準備したコースが公開されることはありません。

選手たちは、コースの詳細を知ることなく現地に到着し、初めてその全貌を目にすることになります。

これにより、選手全員が同じ条件でコースに挑むことが保証されます。

また、特定の大会ではルートセッター自身が現場で最後の調整を行い、天候や現地の状況に応じてコースを微調整することもあります。

これにより、競技が安全かつスムーズに進行するよう配慮されています。

このように、ルートセッターの決定がスポーツクライミング競技の成功を左右する重要な要素となっています。

【スポーツクライミング】コースはどうやって作る?

スポーツクライミングのコースは、「ルートセッター」と呼ばれる専門家たちによって作られます。

ルートセッターは、選手たちに適切なチャレンジを提供するため、ポリウレタン製などのホールドを壁に配置し、課題(コース)を構築します

このプロセスは非常にクリエイティブであり、クライミング競技の核心ともいえる部分です。

まず、ルートセッターは壁の形状や競技の目的に応じて、どのような課題を設定するかを考えます。

例えば、選手たちに力強さを試す課題や、バランス感覚を求める課題など、様々なタイプのホールドを組み合わせて作成されます。

また、コース全体の流れや難易度のバランスも重要であり、特定の選手に有利にならないように設計されています。

さらに、各コースは選手の安全を確保するため、厳格な基準に基づいて設計されています

例えば、ホールドの配置や角度、距離などが細かく調整され、選手が安全に挑戦できるようになっています。

ルートセッターはまた、選手たちがコースを見てどうアプローチするかを予測し、その意図を超えるような予想外の動きが求められる課題を組み込むこともあります。

コースの作成が終わると、ルートセッター自身や他のテストクライマーが実際に登り、コースが想定通りの難易度と面白さを持っているかを確認します。

このフィードバックに基づき、必要があればホールドの位置や形状を微調整し、最終的なコースを完成させます。

こうして作られたコースが大会で使用され、選手たちはその挑戦に応えるために最善を尽くすことになります。

【スポーツクライミング】コースは大会ごとに違うのはなぜか?

スポーツクライミングにおいて、コースが大会ごとに異なる理由は、競技の多様性と選手の適応力を最大限に引き出すためです。

この競技では、選手たちが常に新しい課題に挑戦することで、技術や戦略を駆使し、競技そのものがエキサイティングなものとなります。

ボルダリングやリード競技では、コースが毎回異なることで、選手たちの予測能力や即応力が試されます。

大会会場に着いた選手たちは、事前にコースを知ることができないため、現場でその難易度を判断し、攻略法を瞬時に見つけ出す必要があります。

これにより、スポーツクライミングの核心である「課題解決能力」が強く求められるのです。

また、コースが大会ごとに変わることは、公平性を保つためにも重要です。

特定のコースに対する事前の準備や研究ができないため、選手全員が平等な条件で競技に臨むことが保証されます。

特にオリンピックや世界選手権などの大規模な大会では、ユニークで独創的な課題が設定されることが多く、選手たちはその瞬間に最も適した戦略を選び取ることが求められます。

一方、スピード競技においては、全世界で同一のコースが使用されるため、競技の特性が異なります。

スピード競技はタイムを競うため、統一されたコースが求められるのです。

しかし、ボルダリングやリード競技では、その都度新しい課題が設定されることで、競技の多様性が保たれ、選手たちの真の実力が試されることになります。

このように、大会ごとに異なるコースが設定される理由は、スポーツクライミングが持つ競技の魅力を最大限に引き出し、選手たちに新たな挑戦を提供するためなのです。

まとめ

スポーツクライミングのコースは、ルートセッターと呼ばれる専門家たちが、大会ごとに異なる課題を設定することで、その都度新しいチャレンジを選手たちに提供しています。

ボルダリングやリード競技では、コースが毎回異なり、選手は現場で初めてその課題を目にし、攻略法を短時間で見出す必要があります。

これに対して、スピード競技は統一されたコースが使用され、全ての大会で同じ条件で競技が行われます。

このように、スポーツクライミングはコース設定の独自性とその変化によって、選手たちの適応力や創造力を試し続ける競技です。

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