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【唇亡びば歯寒し】わかりやすい現代語訳とは?言葉の由来についても解説!

【唇亡びば歯寒し】わかりやすい現代語訳とは?言葉の由来についても解説!

「唇亡びば歯寒し」という言葉を聞いたことはありませんか?

これは漢文の成句で、互いに助け合っている者の一方が滅びると、他方も危うくなるという意味です。

唇がなくなると歯が外気にさらされて寒くなることから、このたとえが生まれました。

「唇亡びば歯寒し」の意味はわかりましたが、いまいち現代語訳がよくわからない人が多いようです。

この記事では、「唇亡びば歯寒し」のわかりやすい現代語訳や、由来、また例文などについて解説しています。

【唇亡びば歯寒し】わかりやすい現代語訳とは?

「唇亡びば歯寒し」「唇亡歯寒」とは、漢文の成句で、「唇がなくなると歯が寒くなる」という漢字そのままの意味です。

そして、それぞれの読み方は以下の通りです。

「唇亡びば歯寒し」:くちびるほろびてはさむし

「唇亡歯寒」:しんぼうしかん

これは、互いに助け合う関係にあるものの一方が滅びると、他の一方も危うくなることのたとえから生まれた言葉です。

例えば、同盟国や友人などの間柄のことを指します。

「唇亡びば歯寒し」「唇亡歯寒」のわかりやすい現代語訳は以下のようになります。

『春秋左氏伝』という古典より

戦国時代の中国の国の一つ、晋が六つの氏族に分裂していました。

その中で最も強いのが智氏でした。

智氏は韓と魏と同盟して趙を攻めましたが、趙の張孟談という人物が韓と魏の王に密かに裏切りを持ちかけました。

張孟談は「唇がなくなると歯が寒くなる」と言って、智氏が滅ぶと韓と魏も危ないと説得しました。

韓と魏の王は納得して、智氏に反乱を起こしました。

智氏は大敗して滅びました。

以上が、「唇亡歯寒」の現代語訳です。

この成句は、互いに関係するものの運命が連動していることを表す言葉として使われます。

【唇亡びば歯寒し】由来は?

「唇亡びば歯寒し」「唇亡歯寒」の由来は、古代中国の『春秋左氏伝』という史書にある話から来ています。

「春秋左氏伝」とは・・・

中国の古典で、春秋時代の魯国の歴史を紀元前700年頃から約250年間にわたって記したものです。

「春秋左氏伝」は孔子が編纂したとされる歴史書「春秋」の注釈書の一つで、春秋三伝と呼ばれる三つの注釈書の中で最も古いとされています。

この本は、当時の戦争や政治や礼儀などについて詳しく書かれており、春秋時代を理解するための重要な資料となっています。

また「春秋左氏伝」の中には、故事成語のもとになった話や逸話も多く含まれています。

この本は、中国の儒学や歴史学に大きな影響を与えたほか、日本でも古くから読まれてきました 。

そんな「春秋左氏伝」の中で、晋という国が六つの氏族に分裂していて、その中で最も強いのが智氏でした。

智氏は韓と魏と同盟して趙を攻めましたが、趙の張孟談という人物が韓と魏の王に裏切りを持ちかけました。

張孟談は「唇がなくなると歯が寒くなる」と言って、智氏が滅ぶと韓と魏も危ないと説得しました。

韓と魏の王は納得して、智氏に反乱を起こし、智氏は大敗して滅びました。

このできごとから、「唇亡歯寒」という成句が生まれました。

これは、互いに助け合う関係にあるものの一方が滅びると、他の一方も危うくなることの例えです。

ですので、「唇亡びば歯寒し」「唇亡歯寒」の由来は、古代中国の『春秋左氏伝』という史書にあるというこになります。

「唇亡びば歯寒し」例文や使い方

「唇亡びば歯寒し」はどんな場面で使うのか、例文を紹介します。

【例文】1

唇亡びば歯寒し、我々はこの問題を無視してはなりません。

一部門の課題が解決されなければ、全体の業績にも影響が出る可能性があります。

【例文】2

このプロジェクトでのスケジュールの遅れは、唇亡びば歯寒しの状態です。

一部のタスクが遅れると、最終的には全体の進捗にも影響が及びます。

【例文】3

健康に気を使わないと、唇亡びば歯寒しの状態になりかねません。

例えば、歯の健康を無視すれば全体の健康にも影響がでることを理解して、定期的な歯科検診を受けることが重要です。

現代の状況に置き換えて使用すると、意味がよく分かりますね!

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