「菊の紋章に入る」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、どういう意味なのか案外知らない人も多いようです。
「菊の紋章に入る」という言葉はどんな意味を持ち、どのような場面で使われるのでしょうか?
さらに、菊の御紋には16枚、15枚、18枚などの花びらの違いがありますが、なぜこれらの違いが生まれたのか、そしてそれぞれの意味は何なのか、気になっている人も多いようです。
そこでこの記事では、まず「菊の紋章に入る」という表現が持つ深い意味を詳しく解説します。
さらに、菊の御紋の花びら枚数の違いについても詳しくかいせつしていきます!
Contents
【菊の紋章に入る】どういう意味?
「菊の御紋に入る」という言葉は、日本の皇室や天皇家に関係しています。
「菊の御紋に入る」とは、天皇や皇室に仕える、または皇族の一員になることを意味します。
「菊の御紋」は皇室を象徴する菊花紋章を指しており、この表現は、天皇や皇室との深い関わりや特権を得ることを表す慣用句です。
まず、「菊の御紋(きくのごもん)」とは、天皇家のシンボルである「菊の花のマーク」のことです。
この菊のマークは、昔から天皇や皇室のものとされ、とても特別なものです。
「菊の御紋に入る」という言い方は、天皇や皇室と何か関係を持つことや、皇室に仕える立場になることを意味します。
たとえば、宮内庁という天皇家をお手伝いする役所で働くことや、天皇家に特別な貢献をすることを指して使われることがあります。
ただ、今ではこの言葉はあまり日常的には使われておらず、歴史や伝統に関わる話題で出てくることが多いです。
なので、「菊の御紋に入る」というのは、天皇や皇室と深いかかわりを持つことを指す特別な表現だと覚えておくのがよさそうです!
菊と天皇・皇族との関係は?
菊が天皇や皇族と関係がある理由は、菊花紋章が日本の皇室の象徴として用いられているためです。
菊は平安時代以降、皇室の紋章として使われ始めました。
鎌倉時代に天皇の権威を示す象徴として定着し、特に後鳥羽天皇が菊を愛したことが始まりとされています。
菊は日本では長寿や再生、純潔を象徴する花とされ、こうした意味からも皇室の高貴さや永続性を象徴するのにふさわしいと考えられてきました。
また、菊は日本の国花の一つでもあり、古くから人々に愛されてきたため、皇室とのつながりが深まったとされています。
【菊の紋章に入る】使う場面は?具体例も!
「菊の御紋に入る」という表現は、特に日本において、皇室や天皇に関連する立場や状況を表す際に使用されます。
この表現が使われる場面は、主に次のような具体的な状況です。
誰が使うのか
この言葉は、一般的には歴史や皇室に詳しい人、あるいは天皇や皇室に仕える人々やその関係者が使用することが多いです。
また、歴史や文学、映画などで、日本の皇室に関する物語が語られる際に用いられることもあります。
どんな場面で使われるか
- 皇室に仕える役職に就く時: たとえば、宮内庁で天皇や皇室に仕える公務員や、皇室行事に参加する官僚が新たにその役職に就いた際、「菊の御紋に入る」と表現されることがあります。これは、天皇や皇族に奉仕する立場になることを象徴的に示すものです。例: 新しく宮内庁の職員として採用され、天皇陛下に直接仕える役割を担う人物が、「菊の御紋に入った」と言われることがあります。
- 皇族と結婚して皇室に入る場合: 皇族外の人物が皇族と結婚し、その一員として皇室に加わるときにも使われます。この場合、一般人が結婚を通じて皇室のメンバーとなり、皇室の生活に参加するという特別な状況を表します。例: 一般の女性が皇族の男性と結婚した際、「彼女は菊の御紋に入った」と言われることがあります。過去の例では、皇室外から結婚によって皇族の一員となった方々に対して使われたことがあります。
- 特別な功績や名誉で天皇に近い立場になる場合: 非常に重要な役割や名誉を与えられ、天皇に近い地位に就く際にも使われることがあります。例えば、歴史上の人物が天皇の信頼を得て、側近として活躍したときに使われることがあります。例: 戦国時代や明治時代の武将や政治家が天皇の側近として仕えた際、「菊の御紋に入った」と語られることがあります。
この言葉は、皇室や天皇に関連する象徴的な意味を持っており、非常にフォーマルな状況や名誉ある立場を示すために使われます。
菊の御紋の花びら枚数の違いとは?
「菊の御紋(菊花紋章)」の花びらの枚数の違いは、使用する者やその場面に応じて区別されてきたものです。
菊紋には16枚、15枚、18枚などのバリエーションがあり、それぞれの枚数には異なる意味と使用方法があります。
- 16枚の菊花紋(十六菊花紋章): 最も一般的で、天皇や皇室を象徴する紋章として使われています。現在の日本の天皇が使用する公式の紋章で、国家のシンボルともされています。古くから、16枚の花びらが左右対称に配置されたこの紋章は、天皇家の家紋として公式に使用され続けています。
- 15枚や18枚の菊紋: これらのバリエーションは、皇族以外の使用者や歴史的背景によって用いられてきました。例えば、15枚の菊紋は、地方の大名や武士たちが天皇や皇族への敬意を示すために使用したことがあります。16枚の菊花紋章は天皇専用だったため、他の人々はそれに近いデザインとして花びらの数を減らして使用していたのです。
- 用途や歴史的背景の違い: 18枚の菊紋は主に過去の歴史的な文書や建造物に見られるもので、特定の機会や人物によって使用されていたとされています。このように、花びらの数の違いは、使用者の地位や文脈に基づいて使い分けられてきたのです。
要するに、16枚の菊紋は天皇専用であり、他の枚数の菊紋は、主に皇族以外の人々が使用したり、特定の歴史的な背景において使われたりするための区別です。
まとめ
「菊の紋章に入る」という言葉は、日本の皇室や天皇に関わる表現で、天皇や皇族に仕える、もしくは皇族の一員となることを意味します。
この「菊の御紋」は、天皇や皇室を象徴する菊花紋章のことです。
皇室に仕える人々や、皇族と結婚することで皇室に加わる場合に使われることがあります。
また、菊の御紋には花びらの枚数に違いがあり、16枚の菊紋は天皇専用で、15枚や18枚のものはそれ以外の皇族や特定の歴史的場面で使われてきました。
この違いは、使用者の地位や文脈によって区別されるものです。